プロジェクト研究 文部科学省助成

平成21-25年度
文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(S)

『レーザー分光法による都市の大気質診断とオキシダント制御に関する研究』
Diagnosis of urban air quality by laser spectroscopy and the controlling strategy
for oxidant formation




 人口の集中する都市部においてオキシダント(対流圏オゾン)の増加は著しく、その制御に向けた対策を行う必要性が認識されている。 しかしながらその前駆物質(VOCおよびNOx)の単純な削減だけでは効果が上がらないことが明らかとなり、 オゾンの戦略的削減が求められている。本提案ではオゾンの増加メカニズムを解明し効果的な削減に向けた 科学的基礎を提案することを目的とした実証的な研究を行う。
 実大気測定とチャンバーなどを用いたプロセス研究とを併用しながら研究を推進する。東京都心部および郊外地域である 八王子(首都大キャンパス)とつくば(国立環境研キャンパス)における総合大気観測を行い、未知VOC 探索や窒素酸化物の化学動態解析を行う。 本提案では従来型の化学物質の網羅的濃度測定という側面に加えて、カギとなる化学物質の反応性(ここではおもにOH ラジカルと NO3 ラジカルの反応性)を計測する新たな試みにより反応機構解明につながる情報を引き出すことを目指す。 反応性測定では能動的に大気中に発生させたラジカルの濃度変化を実時間で測定することとなるのでレーザー分光法を適用する。
 野外大気観測に加えて国立環境研究所の大規模スモッグチャンバー、シャシダイナモ、 グロースチャンバー(植物育成用)などを用いたある特定なプロセスに特化した大気の反応性を計測することにより未知VOCの探索も行う。 得られた結果をC-MAQ 大気モデルを用い統合的に評価しオキシダントの光化学的制御戦略を提案することを目的とする。



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研究成果

上記の研究テーマを基にこれまで行なってきた研究内容と研究成果は次のとおりです。
研究タイトルをクリックすると別ウィンドウが開きます。


1. OH反応性測定による自動車排気ガス中に含まれる未知物質の測定
2. アメリカ・コロラド州の森林大気集中観測
3. OH反応性測定による単一植物から放出される未知物質の測定
4. NO3+VOCs反応により消失する窒素酸化物の消失量測定装置の開発
5. イソプレンの光化学反応生成物のOH反応性測定およびFT-IR測定に基づく既知物質測定結果との比較
6. 大気中に存在する未同定VOCsのOH反応性測定法の開発
7. バングラデッシュ・ダッカにおける大気集中観測